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[記事公開日]2022/09/26

米谷樹君が第32回基礎有機化学討論会にてポスター賞を受賞

 本学大学院総合科学技術研究科理学専攻化学コース2年の米谷樹君が2022年9月20-22日に京都パルスプラザで開催された第32回基礎有機化学討論会にてポスター賞を受賞しました。米谷君の講演タイトルは「環状ヘキサ-2,7-(4,5-ジアリール)アントリレンエチニレン誘導体によるC60@[10]CPPの包接」です。基礎有機化学会は有機化学分野では国内最大の学会です。

 

 米谷君は,6つのアセチレン結合のうち対角位置の2箇所をブタジインで置換した環状ヘキサ-2,7-(4,5-ジアリール)アントリレンエチニレン誘導体2aの合成を達成し,カーボンナノチューブの最小単位の一つである環状パラフェニレン10量体 ([10]CPP) を包接することを既に見出しています ([10]CPP@環状体2aの形成)。一方,[10]CPPはフラーレンC60を包接することが知られています (C60@[10]CPPの形成)。

 今回米谷君は,環状体2aがフラーレンC60を包接した[10]CPPを包接すること (二重包接体C60@[10]CPP@環状体2aの形成),また,環状体2aは[10]CPPよりもC60@[10]CPPを強く包接することを見出しました。本研究は,有機パイ電子系化学ならびに超分子化学の発展に貢献するものと思われます。

 

 米谷君の指導教員は,本学学術院理学領域 (理学部化学科,グリーン科学技術研究所) の小林健二教授。

 

2022米谷君_第32回基礎有機化学討論会ポスター賞_賞状