学部長(専攻長)あいさつ

理学部長 田中直樹

皆さんは、数学、物理、化学、生物、地学の少なくとも一つがとても好きで、内容に深く興味を持っていることでしょう。皆さんのその「好き」は、何がそうさせているのでしょう。難しい問題が解けたときの達成感、その時についた自信、実験で思いもよらない結果が得られたときの驚き、全く思いもつかなかった解決策を知り得たときの爽快感などではないでしょうか。そのような体験は、新しいことに挑戦することでこそ得られるものです。その姿勢を大事にしてほしいと思います。

 

そんなあなたの好きな科目の中には、まだ明らかになっていないものが多くあります。理学部では、高等学校で習い、そうなるものとして学んだ事柄の背景や理由を学べますし、それらを基礎として、未だ発見されていない部分を明らかにする研究に取り組むこともできます。これが理学部での教育研究の醍醐味と言っても良いでしょう。そして、従来の研究、理論を発展させることができたときの充実感は、一言では言い表せないものです。もちろん、基礎研究に関する結果は簡単に出せるものではありませんが、あなたの好奇心は、きっと真理の解明を進めるうえで大きな力になるでしょう。また、もしかしたら、あなたの「好き」から生まれた発見が、将来、書物を通じて、誰かの「好き」を生み出すことになるかもしれないですね。

 

皆さんの中には、自分の好きなことが実際に役に立つことは、非常に珍しく、将来のキャリア形成に心配を感じる人もいることでしょう。しかし、理学部では、物事の本質を探究することを通じて、時代の急激な流れにも対応できる能力、普遍的な考え方、最新の知識を身につけられます。それらがきっとあなたの強みとなるはずです。特に、最終学年では修学の集大成として少人数編成のゼミがあります。そこで探究姿勢を養い、基礎理論をしっかり学んだ先輩たちは、社会人として他の分野の人たちとタッグを組みプロジェクトを遂行する中で、重要な役割を果たしています。

 

皆さんの知識と好奇心を、理学部での教育研究活動により膨らませ、将来に活かしませんか。本学部には、数学科、物理学科、化学科、生物科学科、地球科学科の5学科があります。さらに、グローバルな人材を育成するための教育プログラムとして創造理学コースを、放射科学を教育研究するための施設として放射科学教育研究推進センターを設けています。本案内で紹介する教員の教育研究の中に、皆さんにとって心躍るものが見つかることを願っています。